重慶市概要

1、重慶市概要

重慶市は、面積は8.24万平方キロメートル(北海道と同規模)に3,375万人の人口を抱える、中国内陸部唯一の直轄市です。南西部で長江上流域の経済・金融・物流中心との位置づけです。重慶両江新区(2010年6月18日設立の副省級新区。上海浦東新区・天津濱海新区に続いて設立されました)が設立されるなど、開発が進んでいます。

重慶江北国際空港から、北京・上海・香港までの飛行時間は概ね2~2.5時間。日本への乗り換えなしの直行便は、関西空港発着の春秋航空と成田空港発着の春秋航空ジャパンが就航しています。また、2009年の三峡ダム完成以降、5,000トン級の船舶が重慶まで長江を航行することが可能となりました。

さらに注目されるのは、重慶から新疆を経由して欧州までの鉄道一貫輸送です。主に重慶で製造されたPCを欧州市場に運ぶことを目的に開通したもので、重慶からドイツ・デュッセルドルフまでの輸送日数は約16日間と、沿海部経由の海上輸送(約45日間)の1/3で済みます。

また、古くから自動車・オートバイの関連産業が盛んで、最近では自動車関連産業に加えてノートPCや液晶等の電子産業集積も進んでいます。特に自動車産業の隆盛著しく、自動車は全国筆頭の306万台(2015年実績)が重慶で生産されています。【参考】重慶市の第12次5ヵ年計画(抜粋)

2、大拠点の設立

(1)中国内最大のノートパソコン拠点

①ノートパソコンの完成品及び基幹部品の研究開発の本部機能地区を建設し、期間部品及びモジュールの開発と産業化を誘導。

② グローバル企業または国内大手を積極的に誘致し、製造業向けの地域決済センター設立をめざしています。

(2)中国内最大のオフショアデータ開発及び処理センター設立

高速大容量通信網等、インフラ及び関連システムを整備し、大口データ処理が可能な企業を誘致し、データ処理のアウトソーシングを 請け負う、「国家公認オフショアアウトソーシング産業パーク」の設立を目指しています。